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「Realism of Sculpture -A Reek of Horniness-」

2018.9.6 – 9.23 @ みんなのギャラリー


【展示に寄せて】

私は古くより残る彫刻作品に魅力を感じます。それは、古い物が持つ重厚さや荘厳さに惹かれている部分もありますが、重要なのは、それらに対して性的魅力を感じるかどうかです。

私の作る彫刻には全てモデルとなる人物彫刻(や絵画)があり、それらが”リアル”であることが選別基準です。ここでいうリアルとは、肌の温もり、柔らかさ、細部にわたる作り込みなど、本来は人と人とが直接触れ合うことでしか確かめられない造形・質感・感触をその彫刻に感じられるかということです。

その上で、更にそれを私自身のフェティシズムによって補強し、自分好みのキャラクターへと仕立て上げます。この二次創作的なプロセスの中で、私は彫刻を愛で、愉しむのです。この交流の結果、私の作品にリアリティが宿る訳です。

このリアリティにはある種の偏り、つまり私自身のフェティシズムが込められています。私はこの制作行為を作品に対するある種の凌辱と位置づけています。ですが、その実、作品は私に対して「犯させてやっている」のだという、フェアな関係を成立させているのです。

人が彫刻をリアルと感じるとき、何を以てリアルだと感じ、それに魅入られるのか。その心理的・生理的な感覚の揺らぎに私は興味が尽きません。

上路市剛


【ギャラリーコメント】

この度みんなのギャラリーは、上路市剛個展「Realism of Sculpture」を開催致します。超絶技巧のリアル彫刻作品で、見るものに多大なインパクトを与えてきた上路ですが、意外にも個展は2015年に京都で開催して以来、そして東京では初の開催となります。そのため今個展では、これまで単体作品だけでは伝えることのできなかった作家の創作意図について体系的にご覧いただくことができる内容となっております。なぜ上路はここまでの超絶技巧でもって作品を世に生み出そうとしているのか。その制作行為の意味するものとはなにか。また、対象となる人体への興味の源泉とは何か。単なる巧さを超えた、上路の作品に宿るリアリズムを是非会場にてご覧ください。