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「Realism of Sculpture -The Place of Holiness-」

2019.4.26 – 5.19 @ A/D Gallery


【Exhibition Statement】

上路市剛は、徹底してリアリティを追及し「肖像」を作る作家です。

中世の先⼈たちが最先端技術で表現したものを、モチーフの年齢的なシミや皺、⽑⽳や傷、暮らしぶりや気候⾵⼟など、それぞれの⼈⽣におけるリアリティに思いを馳せ、加えて上路の意匠を施し、現代の最先端技術を使った新たな肖像として表現しています。

本展で上路は新たな肖像としてアップデートした「興福寺・北円堂」における⽊彫像を、興福寺の曼陀羅図の配置でギャラリー内に設置します。現代に翻訳された新たな宇宙観をぜひご⾼覧ください。


Kamiji Ichitaka is a “portrait” sculptor pursuing complete realism.

He recreates/reproduces the portrait sculptures made by the pioneers in the Middle Ages with their then-advanced technology by applying modern-day advanced technology, using his creativity, and paying attention to the reality, including each motif’s age, wrinkles, blemishes, pores, scars, way of living and culture.

For this exhibition, Kamiji has updated wooden sculptures of Kofuku-ji Temple’s Northern Round Hall (Hokuendo), and place these in the gallery space. Hope you’ll enjoy a modern take on a new perspective on the universe.


「作家コメント/Artist comment」

今回展示する作品のモチーフは興福寺に所蔵されている仏像より拝借している。興福寺・北円堂の曼陀羅の構図をベースとし、興福寺の北円堂以外に収蔵されている諸像を加えた構成になっている。興福寺では、お像の配置換えが度々行われており、現在北円堂に安置されているお像が北円堂建立当時の配置であるわけではないとの見方もある。そのような事情を背景に、本展では私の選んだお像を集め、オリジナルの曼陀羅として再構成した。ただし曼陀羅といっても宗教的な聖域を醸成する目的はなく、各像のもつ意味や決まった配置を鑑みて配置しているだけに過ぎない。北円堂の脇侍である無著・世親を中心に、四方には興福寺・南円堂の四天王像を。南円堂の四天王像はもともと北円堂にあったのではないかという説があり、今回の展示では南円堂の四天王を採用した。興福寺・北円堂は年に1回しか一般には公開されていないお堂で、その貴重さ故に私にとって思い入れの強いお堂である。その雰囲気の一部でもこの展示空間から感じ取って頂けたら幸いである。

上路市剛